こんにちは! エージェンテック ミヤザキです。
生成AIの普及によって、ビジネスの現場は大きく変わりつつあります。
メールの文面作成から企画書のドラフト、議事録の要約まで──。
これまで人の手で行っていた作業の多くを、AIが瞬時にこなせるようになりました。
しかし同時に、こんな声も聞こえてきます。
「AIを使っても思うような成果が出ない」「結局、自分で直したほうが早い」──。
その差はどこから生まれるのでしょうか。
本記事では、「AIを使いこなす人」と「AIに使われる人」の違いをテーマに、AI時代に求められる“考える力”の磨き方を解説します。
AIを使いこなす人、AIに使われる人──何が違うのか?

AIを業務に取り入れる企業は増えていますが、活用レベルには大きな個人差があります。
その差を生むのは、ツールの知識ではなく、「使う人の思考の深さ」です。
AIを“便利な道具”として扱う人は、指示を出し、結果を受け取るだけで満足してしまいがちです。
一方、AIを使いこなす人は、AIを**「思考のパートナー」**として扱います。
AIの出力をそのまま採用するのではなく、
「なぜこの答えになったのか」「他の角度ではどう見えるか」といった問いを重ねながら、自分の考えを整理し、最終的な判断を自ら下します。
つまり、AIを使いこなす人ほど**“AIに考えさせすぎない”**のです。
AIを使う目的は“楽をする”ことではなく、“より深く考える時間をつくる”こと。
この意識の差が、成果の差につながっています。
AIツールを“効率化の手段”で終わらせないために
AI活用の初期段階では「効率化」が最も分かりやすい効果です。
作業時間の短縮や工数削減はすぐに実感できます。
しかし、そこで止まってしまうとAIの本当の価値を活かしきれません。
AIは「速くする」ためのツールではなく、「考える質を高める」ためのツールです。

資料作成や営業提案の準備にAIを使うとき、
単に“作るスピード”を上げるのではなく、“作るプロセス”を見直すことが重要です。
たとえば、企画書をAIに作成させる際、「ターゲットは誰か」「何を伝えたいのか」「競合との差別化は何か」など、
AIに考えさせる前に自分の意図を明確にすることで、出力の精度も飛躍的に高まります。
つまり、AIを使いこなす第一歩は「目的を明確にする力」。
これはAI時代において、最も重要なビジネススキルといえるでしょう。
“考える力”を鍛える3つの習慣

AIに頼るほど、自分の「考える筋肉」が試されるようになります。
ここでは、AIと共に“考える力”を伸ばすための3つの習慣を紹介します。
「目的」から逆算してAIに問いを立てる
AIに質問を投げるとき、目的が曖昧なままだと表面的な答えしか返ってきません。
「何を知りたいのか」「どんな結果を得たいのか」を具体化したうえでプロンプトを作ることが大切です。
これは“指示”ではなく“問いを立てる”作業。
問いの精度が上がるほど、AIはより深い洞察を返してくれます。
AIの出力をそのまま使わず、“理由”を考える
AIが出した答えには、必ず理由があります。
そのロジックを探ることで、情報の裏側にある構造や考え方を学べます。
AIを“答えを出す存在”としてではなく、“考え方を映す鏡”として使う。
この意識が、AIに依存しない思考力を育てます。
日々の業務で“AIと対話する時間”をつくる
AI活用は、一度きりの使い切りでは身につきません。
毎日少しでもAIに質問を投げ、結果を検証し、修正していくことが重要です。
この繰り返しが、自然とAIリテラシーを高めてくれます。
日常業務でAIリテラシーを磨くコツ
AIリテラシーというと、難しい知識や技術を想像しがちですが、
本質は「AIの得意・不得意を理解し、上手に使い分ける力」です。

たとえば、
こうした小さな使い方を積み重ねることで、AIの“扱い方”が自然と身についていきます。
AIは万能ではありません。
情報が間違っていることもあれば、文脈を読み違えることもあります。
だからこそ、AIの出力を鵜呑みにせず、自分の判断軸を持って使いこなすことが大切です。
AIを使いこなす人が持つ“3つの視点”
AI活用が上手な人には、共通する3つの視点があります。
- 客観性:AIの提案をそのまま信じず、データや現実と照らし合わせる。
- 創造性:AIの出力を素材として再構成し、新しい価値を生み出す。
- 倫理性:AIの判断に任せず、人間らしい感情や倫理を残す。

この3つの視点を持つことで、AIとの関係性が“依存”から“共創”へと変わります。
AIを使うほど、人間の判断や想像力が問われる──。
それがAI時代の働き方の本質です。
まとめ:AIを使いこなす人は、“AIに考えさせすぎない人”

AIをどう使うかで、仕事の結果も成長スピードも変わります。
AIに仕事を「奪われる人」ではなく、「AIと共に成果を出す人」になるためには、AIの得意なことを任せ、自分は考える・判断する・創造する時間に集中すること。
AIを使う目的は“楽をする”ことではなく、
“人間にしかできない仕事をより深く行う”ための時間をつくることです。
AIは脅威ではなく、あなたの思考を拡張するパートナー。
そのために必要なのは、ツールの知識ではなく「問いを立てる力」なのです。
営業資料をAIが自動で要約し、ナレーション付きのスライドとして再構成する「AI Shorts」。
資料づくりや提案準備の“作業時間”を減らし、“考える時間”を増やすためのツールです。
AIを“効率化の手段”で終わらせず、
チーム全体の思考力と提案力を底上げするAI活用をはじめてみませんか?

今回の記事はここまで。
また次回、面白い内容をお届けできるようしたいと思います。お楽しみに!
エージェンテックのミヤザキでした。
筆者紹介
宮崎 裕明
株式会社エージェンテック / マーケティング部 エヴァンジェリスト

産業機器の開発20年を経て、開発のプロセス改善コンサルティングに従事。その後はスマートデバイスを活用したソリューションでお客様の課題解決支援に奔走し、VR元年から360度パノラマVRコンテンツ制作サービス立ち上げに参加する。
自身でも5,000枚以上の360度パノラマ写真を撮影してきた経験をもとにコンテンツの重要性の啓蒙活動を行い、その一環としてYouTube・本ブログにて「教えて!VR先生」を連載。
2024年度4月からは、AIをテーマにYouTube・本ブログにて「教えて!AI」連載中。
現在は、AIの活用を中心とした活動のほか、スマートデバイスのフィールド業務におけるDX化の普及のため、さまざまな業界の支援へと活動の幅を広げている。
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