初心者向け!GPTsの作り方ガイド:カスタムGPTの活用法


こんにちは、エージェンテックのミヤザキです。

近年、AI技術の進化により、多くの分野でAIが活用されていますが、その中でも特に注目されているのがChatGPTのGPTsです。

本記事では、初心者でも簡単にGPTsを作成し、活用するためのステップを詳しく解説します。

GPTsの基本概念から導入手順、具体的な活用事例までを網羅し、GPTs(カスタムGPT)の設定方法や導入時の注意点を説明します。

GPTsとは何か?

GPTsの基本概念

GPTsは、OpenAIが開発した高度な自然言語処理(NLP)モデルであり、ChatGPTをカスタマイズして特定の用途に最適化するためのツールです。
従来のChatGPTは、一般的な対話や質問応答に使用される汎用的なモデルでしたが、GPTsはこれをユーザーの特定のニーズに合わせてカスタマイズすることができます。

GPTsのカスタマイズは、以下のような方法で行われます。

  • 対話形式:ユーザーが対話形式で指示を与えることで、特定の目的に合わせた応答を生成する。
  • 設定値入力:詳細な設定を行うことで、より高度なカスタマイズが可能。

このようなカスタマイズにより、特定の業務プロセスを効率化したり、特定の分野での専門的な対話を可能にすることができます。

GPTsの利点

GPTsには以下のような利点があります。

  • プログラミング不要:コーディングの知識がなくても、直感的に設定を行うだけで独自のGPTを作成することができます。これにより、技術的なハードルを低く抑えることができます。
  • 迅速な導入:簡単な設定で、数分以内に独自のGPTを作成することが可能です。これにより、素早く業務に導入し、効率化を図ることができます。
  • 多様な用途:業務効率化からカスタマーサポート、教育、エンターテインメントまで幅広い活用が可能です。例えば、顧客対応の自動化や教育コンテンツのパーソナライズなど、さまざまな分野での応用が期待されます。
  • 共有と公開:作成したGPTは他のユーザーと共有することができ、公開範囲を個人、リンク共有、一般公開から選ぶことができます。将来的には、GPT Storeでの利用者数に応じた収益化も可能です。

GPTsの導入により、企業や個人は業務効率化を実現し、顧客サービスの質を向上させることができます。
次のセクションでは、具体的な導入ステップについて詳しく説明します。

GPTsの導入ステップ

アカウント作成とChatGPT Plusへの加入

まず、GPTsを利用するためにはOpenAIのアカウントを作成し、ChatGPT Plusに加入する必要があります。
これにより、高度な機能や追加のリソースが利用可能となります。より多くのAPIリクエストやカスタムGPTsの作成が可能になります。アカウント作成と加入手続きを完了させることで、次のステップに進むことができます。

2024年6月現在、ChatGPT Plusの利用料は月額$20です。

オリジナルGPTの作成

ChatGPTにアクセスする

オリジナルのGPTを作成するためには、まず必要なデータを用意し、それをGPTsに学習させます。
データの準備が整ったら、OpenAIのプラットフォームで新しいGPTを作成し、学習データをアップロードします。
例えば、自社のFAQデータを使用してカスタマーサポート用のGPTを作成することができます。これにより、自社専用のAIモデルを持つことができます。

GPTビルダーの起動

以下の操作でGPTs設定画面を表示します。

本記事では2024年6月現在のUIについて紹介しています。今後、UIの仕様が変更される可能性があります。

1.画面左側にあるメニューから「GPTを探す」をクリックします。

2.画面上部の「+GPTを作成する」をクリックします。

3.GPTビルダー(作成画面)が表示されます。

GPTの設定とカスタマイズ

GPTビルダーを起動したら、カスタムGPTを作成します。
設定には、以下2つの方法があります。

対話形式での作成
ユーザーが対話形式で指示を与えることで、特定の用途に合わせた応答を生成するGPTを作成します。
例えば、「特定のキーワードに反応する応答を設定する」「特定の業務フローに沿った対話を設定する」といったカスタマイズが可能です​ ​。
対話形式での作成は、「作成する」のタブを選択して行います。

設定値入力での作成
詳細な設定を行うことで、より高度なカスタマイズが可能です。設定値を直接入力することで、GPTの動作を細かく制御することができます。
これにより、特定の要件に合わせた精密なカスタマイズが実現します。

私のGPTsの作成体験談になりますが、「対話形式」で指示内容の追加を繰り返して行うと、以前に指示した内容をGPTが忘れてしまうことを何度か経験しています。
「対話形式」は、初めてGPTsを作成するには非常に簡単ですが、可能であれば「設定値入力」で作成する方法をお勧めします。
以上の理由から、本記事では「設定値入力」の作成方法で解説を進めていきます。

名前とアイコンの設定

カスタムGPTを作成する際には、そのGPTの名前を設定します。名前は、GPTの機能や用途に応じて分かりやすくすることで、ユーザーに親しみやすくなります。
例えば、特定のタスクに特化したGPTには、そのタスクに関連する名前をつけるとよいでしょう。

指示文の設定

GPTに対するデフォルトの指示文(システムメッセージ)は、その動作を制御する重要な要素です。
例えば、

  • ユーザーが質問した際には簡潔に回答する
  • 専門用語は避ける
  • 回答する範囲を制限する

といった具体的な指示を設定することで、GPTの応答が一貫したものになります。

プロンプトの設定

ユーザーが対話を開始する際のプロンプトを設定することも重要です。
適切なプロンプトを設定することで、ユーザーがどのような質問や要求をするべきかが明確になり、スムーズな対話が可能となります。
例えば、「こんにちは、今日はどのようなご用件ですか?」といったプロンプトが考えられます。
また、複数のプロンプトを設定することが可能です。

参照ファイルのアップロード

GPTが回答を生成する際に参照するファイルをアップロードすることができます。
これにより、特定の知識や企業内のデータに基づいた応答を生成することが可能になります。
例えば、製品マニュアルやFAQドキュメントを参照ファイルとして使用することができます。

アップロードできるファイルの種類として、PDF、テキストファイル、CSVファイル、エクセルファイル、画像ファイル、JSONファイルなど、あらゆるファイル形式に対応しています。

社内ナレッジなど扱う場合は、「ウェブ参照」チェックを外します。
また、画像生成を行わない場合は、「DALL-E画像生成」のチェックを外します。

外部APIの利用

GPTsは、外部APIを利用することでさらに高度な機能を提供することができます。
外部APIを設定し、GPTが外部のデータやサービスと連携することで、リアルタイムで情報を取得したり、特定のアクションを実行することが可能になります。
例えば、気象情報APIを利用して現在の天気を提供するGPTを作成することができます。

外部APIの設定例として、以下の手順が挙げられます:

  1. 必要なAPIのページを探し、APIキーを取得する。
  2. GPTビルダーで外部APIのURLと必要なパラメータを設定する。
  3. APIのレスポンスを解析し、適切な形式でユーザーに提供するように設定する。

これらの設定とカスタマイズにより、ユーザーは特定のニーズに合わせた高度なGPTを作成することができます。

GPTsの導入初期では外部APIを利用するケースは稀だと思います。GPTsの利用に習熟してからチャレンジしましょう。

GPTストアへの公開

完成したGPTを広く利用してもらうために、GPTストアに公開することができます。
公開手順としては、まずGPTの概要や機能説明を入力し、必要な情報を登録します。公開後は、他のユーザーがあなたのGPTを利用できるようになります。
例えば、ビジネスパートナーと共有することで、共同で利用することができます。

GPTsの具体的な活用事例

業務効率化のためのGPTs

GPTsを定型業務の自動化や情報検索の迅速化に活用することで、業務効率化を実現することが可能です。
例えば、社内のナレッジベースにアクセスし、必要な情報を瞬時に提供するツールとして利用できます。
これにより、社員の業務効率が向上し、よりクリエイティブなタスクに集中できます。

カスタマーサポートでのGPTs活用

カスタマーサポートにGPTsを導入することで、顧客対応が迅速かつ正確になります。
例えば、よくある質問に自動で回答するチャットボットとして活用することで、24時間対応が可能になります。これにより、顧客満足度が向上し、サポートコストも削減できます。

レポート作成

レポート作成においてもGPTsは役立ちます。自動的にデータを集計し、分析結果を基にレポートを生成することで、時間と労力を大幅に削減できます。これにより、従業員はより戦略的な業務に集中することができます​ 。

GPTs導入時の運用中の注意点

データの取り扱い

GPTsを導入する際、データのプライバシーとセキュリティは非常に重要です。
ユーザーから収集したデータや内部の業務データが外部に漏れることのないよう、厳重な管理が求められます。OpenAIのサービスを利用する際は、データの取り扱いに関するポリシーをしっかり確認し、必要に応じて追加のセキュリティ対策を講じることが推奨されます。

運用時の課題と解決策

GPTsの導入により、ユーザー体験(UX)を向上させることが期待されますが、そのためにはインターフェースの使いやすさや応答のスピードにも注意を払う必要があります。特に、対話がスムーズに進むようにプロンプトや指示文を工夫することが推奨されます。

まとめ

本記事では、GPTsの基本概念から導入ステップ、設定方法、活用事例、そして導入時と運用中の注意点までを紹介しました。
GPTsを導入することで、業務効率化や顧客サービスの向上が期待できます。
特に、GPTsの設定とカスタマイズによって、より自社のニーズに合ったAIソリューションを実現することが可能です。

この記事を参考に、ぜひGPTsの導入に挑戦してみてください。きっと業務の質が向上し、新たな可能性が広がると思います!!

さいごに、弊社もGPTsを活用して自社のHPに「AIアシスタント」ボットを実装してみました。
興味をお持ちの方は、ぜひ体験してみてください!!

AIアシスタントは、HPトップからアクセスできます

現場業務のDXを支援する|株式会社エージェンテック
情報と情報を組み合わせて「次なるIT化」を目指すエージェンテックのウェブサイトです。デジタルの力で業務のすべてを効率化する「現場DX」を実現させ、働く環境を革新するソリューションを提供しています。

AIアシスタントにアクセスするためにはChatGPTのアカウントが必要です!!

以上、エージェンテック ミヤザキでした。


筆者紹介
宮崎 裕明
株式会社エージェンテック / マーケティング部 エヴァンジェリスト

宮崎裕明

産業機器の開発20年を経て、開発のプロセス改善コンサルティングに従事。その後はスマートデバイスを活用したソリューションでお客様の課題解決支援に奔走し、VR元年から360度パノラマVRコンテンツ制作サービス立ち上げに参加する。
自身でも5,000枚以上
360度パノラマ写真を撮影してきた経験をもとにコンテンツの重要性の啓蒙活動を行い、その一環としてYouTube・本ブログにて「教えて!VR先生」を連載。
2024年度4月からは、AIをテーマにYouTube・本ブログにて「教えて!AI」連載中。
現在は、VRのプロフェッショナルとしての活動のほか、スマートデバイスのフィールド業務における活用方法など、さまざまな業界の支援へと活動の幅を広げている。

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