教えて!AI #02 「AI実践導入:どんなAIを選べば良いの!?」


こんにちは、エージェンテックのミヤザキです。

近年、AI技術業務改善の重要なツールとして注目を集めています。特にAIの導入は、多くの業務プロセスを効率化し、業務の生産性を向上させる可能性があると考えています。
そのためには、適切な準備と理解AI導入を成功へ導くのではないでしょうか。

ということで、今回は「AI実践導入:どんなAIを選べば良いの!?」をテーマに、弊社でも活用を始めたGPT-4を例に話を進めて行きたいと思います。

そして、GPTs(Generative Pre-trained Transformers)の活用方法についても、実際の体験をもとに少し触れてみたいと思います。

AI導入で初めに取り組むこと

どんな業務に活用したいのか整理する

AIを導入する際には、まず自社の業務を分析し、どの業務プロセスAIによって改善可能か?を特定することが重要になってきます

たとえば、データ入力、顧客サービス(チャットボット)、在庫管理など、定型的な作業はAIによる自動化の候補となります。
それ以外にも、マーケティング、営業活動内規程類などのknowledge探索(検索でなく探索)することも候補になると思います。

まずは、導入部門で具体的な業務フローを把握し、どのような業務にAIに適用するか!?
を明確にすることが、はじめの一歩になるかと思います。

AIに向いている業務とは

AIは、全ての業務に適しているわけではありません!!

対象として洗い出した業務のなかでもAIに向いている業務は、定型的に処理できる業務(タスク)や、繰り返し行われる業務大量のデータを扱う業務などです。

適切な業務を選ぶことで、AIのメリットを最大限に活かすことができます。

一例ですが、以下のような業務などがAI導入の候補になると思います。

  • お客様からの商品・製品などの問い合わせに対して、マニュアルなどの膨大な情報から最適な回答を見つけだす
  • 社内で作成した各種文章の校正や草案をライティングする
  • 資料などに使うイラストや写真を生成する
  • 社内規定などの社内情報について、社員からの質問に回答するボットを提供する
  • 複雑な計算が必要な業務の計算式を作成する

弊社でも各部門で導入に適した業務を洗い出し、トライアルを行いながら選定した業務効果検証を行っています!!

どんな情報を取り扱うのか?

AI導入を検討する際には、どのような情報を扱うか明確にすることも重要です。

対象となるデータが「個人情報、財務データ、顧客情報、商品データなどの社内情報」なのか、それとも「製品情報などの社外向け情報」なのか、情報の種類によってはプライバシー保護やセキュリティの観点から特別な対策が必要になる場合があるからです。

社内情報、社外向け情報?

取り扱う情報が社内情報の場合、効率化やコスト削減が主な目的となることが多いです。
一方、社外向けの情報を扱う場合には、顧客満足度の向上や新しいサービスの提供が目的となることがあります。

どちらの場合も、情報の取り扱いには慎重を期す必要がありますが、ChatGPTなどのAIは一般公開された知識を学習しているため、企業独自の情報についての回答を生成することはできません。

従って、企業独自の情報を扱う仕組みも検討する必要がでてきます!!

具体的には、RAGという独自の知識DBを構築し開発することも必要となり、開発のコストや期間が長くなり、導入ハードルがぐっと上がってしまいますもっと手軽な方法としては、ChatGPTシリーズでカスタムができるGPTsを利用するという手立てもあります。

RAG(Retrieval Augmented Generation)とは?

データベースに保存した一般には公開されていないデータを、生成AIモデルが回答を作る際に参照させて、組織独自の回答を生成する仕組みを指しています。


まずはGPT-4、GPTsを試してみよう!!

適用する業務や取り扱う情報が整理できたら、いよいよAIの導入に進んで行きたいと思います。

企業での導入は、個人情報や機密情報などの社内情報を対象にすることもあるので、有料サービスの「ChatGPT Plus」をおススメします
ChatGPT PULSは、GPT-4とGPTsを両方を使えるので、

  • 社内情報を扱わないケース:GPT-4、GPTs
  • 社内情報を扱うケース:GPTs

というように、すみ分けして利用することも検討に入れた方が良いでしょう。

ところでGPTsって!?

ところでGPTsって何でしょうか?まずは、「GPTs(GPT Builder)」について少し説明をしておきたいと思います。

GPTsは、ノーコードChatGPTをカスタムできるサービスです。ChatGPTを利用して特定の業務に特化したオリジナルのチャットボットも作成できます。
GPTsを使用して新しいチャットボットを開発する際には、プログラミングスキルがなくても、自然言語を使って簡単にチャットボットを設計できるため、利便性が高いです。

これまでChatGPTを搭載したチャットボットの開発はAPIを通じて行われることが一般的でしたが、GPTsの導入により、手軽にチャットボットを作成できるようになりました。

これにより、多くの企業や個人のAIの活用範囲がさらに広がり、導入のハードルが下がるメリットが生まれました!!

GPTsは有料サービス!!

2023年11月にOpenAI社によって発表されたGPTsは、現在ChatGPTの有料サービス「ChatGPT Plus」のユーザーのみが作成することができますが、GPTsの利用についてのみ、2024年5月のアップデートから無料ユーザーにも開放されました。

AI導入にはプロンプト設計って必要なの!?

AI活用でよく耳にする「プロンプト設計」ですが、本当に必要なのでしょうか?

プロンプト設計とは、AIに正確な質問や指示を出して望む回答を引き出す技術です。
適切なプロンプトを設計することで、AIの性能を最大限に引き出し、期待する結果を得ることができます。

AIを導入するにあたっては、AIへの依頼(入力)事項を業務タイプごとにフォーマット化し、誰でも使えるようにする準備が必要になってきます。

一般的にプロンプト設計は重要なスキルとされていますが、AIを利用する全員が習得しなければならないスキルではないと私は考えています。

GPTsを使えば、プロンプト設計のハードルは下がる!!

最新のGPTモデルは非常に進化しており、導入推進者がGPTsなどを特定業務用にカスタムしてしまえば、多くの場合でプロンプト設計が必要なくなりました。

カスタムをすることで、ある程度あいまいな指示からでも適切な回答を生成する能力を持つことができます。
ただし、適用する業務によっては依然として細かなプロンプト調整が必要になることがあります。

無料版でトライアルしたい人は、やっぱりプロンプト設計が必要になる!!

有料サービスの前にトライアルをしてみたいと言う方も多いと思います。
そんな方は、一度、GPT-3や他の話型生成AIサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

GPTsのようなカスタムができないため、業務活用にはプロンプト設計が必要になってきます。
業務用途に合わせて事前にプロンプトの文例集などを準備することで活用が可能になりますが、社内の機密情報などを扱うような業務には適用しない方が良いと思います。

プロンプトについては、最初は取っつき難いと思いますので、具体的なプロンプトの文例集サイトなどを参考にしてみてはいかがでしょうか。

ChatGPTなどの使い方がわかる!プロンプト文例集
厳選された280個の指示文にChatGPTやGeminiなどのコツを満載。プロンプト初心者でも簡単にコピペで実践できます。使い方ガイドやAI体験ツールも人気です。

まとめ

今回は、AIを活用した業務改善のための「はじめの一歩」として、業務の整理と選定報の種類と扱い方、そしてChatGPTの導入初期段階について書いてみました。

AI技術を効果的に活用するためには、適切な準備理解をもってAI導入に臨めば、業務効率化と品質向上を実現することができると考えています。

ぜひ、皆さんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか!!

次回は、GPTsのカスタムについての注意点などについて解説していきたいと思います。

おわりに

AIの存在は単なる技術の発展を超え、私たちの生活仕事、そして社会全体に深い影響を与えています。

これからもその発展は私たちの倫理観、規範、そして生活のあり方に新たな課題を投げかけ続けると思います。
皆さんと一緒に、これからもAIの可能性を最大限に引き出せるような取り組みをして行けたらと思います!!

今後とも、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

以上、エージェンテック ミヤザキでした。


筆者紹介
宮崎 裕明
株式会社エージェンテック / マーケティング部 エヴァンジェリスト

宮崎裕明

産業機器の開発20年を経て、開発のプロセス改善コンサルティングに従事。その後はスマートデバイスを活用したソリューションでお客様の課題解決支援に奔走し、VR元年から360度パノラマVRコンテンツ制作サービス立ち上げに参加する。
自身でも5,000枚以上
360度パノラマ写真を撮影してきた経験をもとにコンテンツの重要性の啓蒙活動を行い、その一環としてYouTube・本ブログにて「教えて!VR先生」を連載。
2024年度4月からは、AIをテーマにYouTube・本ブログにて「教えて!AI」連載中。
現在は、VRのプロフェッショナルとしての活動のほか、スマートデバイスのフィールド業務における活用方法など、さまざまな業界の支援へと活動の幅を広げている。

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