教えて!VR先生 #002「360度パノラマ写真を撮影するには!?必要なカメラを教えます!」

360度パノラマ写真を撮影するには!?必要なカメラを教えます!

こんにちは!
VR先生!こと、株式会社エージェンテックのミヤザキです。

このブログは、VRに対するノウハウや活用方法など、エージェンテック社のSmart360を使って360度パノラマコンテンツについての”おもしろさ”や”便利さ”などの魅力を初心者の方にも分かりやすくお伝えしています。
質問も受け付けていますからお気軽にどうぞ!

360度撮影するにはどんな機材が必要なのか?

第2回目は、いよいよ360度パノラマVRについて深堀りしていきたいと思います。

「360度パノラマ(全天球パノラマ)画像を撮影したい!」と思っても、
「どんな機材を使えばいいのかわからない!」
というのが最初の疑問だと思います。専門的な機材のことなんてわかりませんよね。

それでは、まずは撮影用の機材について、基本的な概念のお話からはじめたいと思います。

パノラマ撮影できるカメラは大きく分けて2つ

まずはカメラです。これは、用途や撮影目的に応じて使う機材が変わりますが、大きく2つの種類に分けられます。

・全天球専用カメラ
・一眼レフカメラ

目的に応じて、この2種類の中から使い分けます。 では、どんな目的にはどのカメラが適しているのか?を、ざっくりとまとめてみました!

それでは、この2種類それぞれの詳細な特徴を見ていくことにします!

全天球(全天周)専用カメラと一眼レフカメラ

2種類のカメラですが、以下のような使い分けができると思います。

  1. 人の往来が多い場所や、撮影ポイントが多い場合は
    ・・・・全天球専用カメラを使いましょう!
  2. 動きの少ない場所で写真の質感を重視する場合は
    ・・・・一眼レフカメラが適しています!

誰でも手軽に撮影できる全天球専用カメラ

「全天球専用」・・・字だけを見て「難しそう」「意味が分からない」と敬遠してしまう方も多そうですが、実はその逆!とても簡単に扱えるのが全天球専用カメラなんです!

近年、いろんなメーカーから販売されていますが、RICOH社が販売しているTHETAなどは、360度パノラマ画像をワンタッチで撮影できるカメラとしてよく知られています。
その他には、撮影用のスタンドポッドとスマホがあればOKですし、機材も揃えやすく誰でも手軽に撮影できるのが特長ですね。

RICOH THETA
全天球専用カメラの代名詞、RICOH THETA
スタンドポッド
スタンドポッド

全天球専用カメラの長所

RICOHのTHETAに代表される全天球専用カメラの長所は、以下のような点が挙げられると思います。
●小型軽量であることを活かしてカメラアングルに拘った撮影を楽しめる
●仲間との集合写真もカメラを囲んで360度撮影ができる
●スマホアプリを使って撮影後すぐでプレビューできる
●SNSへの投稿も簡単にできる
こういった手軽さは、専用カメラならではのメリットです。

USBケーブルでPCに繋げば、USBメモリの感覚で撮影画像を取り込むことができますし、360度のパノラマVRコンテンツとしての活用の可能性も広がります。

手軽に使うなら全天球専用カメラ!

セットしてすぐに撮れること、スマホやPCと簡単に連動できることなどの手軽さで人気です。

手間はかかるが高品質、一眼レフカメラ

続きまして、一眼レフカメラです。
一般に使用する一眼レフカメラでも、高画質の360度パノラマ撮影を行うことができるんです。
レンズ、ボディー、カメラ雲台の組み合わせで撮影方法もいろいろとありますが、オススメは、画質のクオリティーと撮影効率を両立した以下の組み合わせです。比較的手軽に撮影ができます。

一眼レフで撮影するならこれを揃えよう!

●一眼レフカメラ
●魚眼レンズ(180度の撮影を行うのに必要)
●パノラマ雲台(90度ずつ回せるもの)
●三脚(一般的に普及している一眼レフ用の三脚で構いません)
●リモートシャッターレリーズ(または、スマホによるリモートシャッター)
●スティッチングソフト

Canon EOS Kiss(一眼レフカメラ)とレンズ
一眼レフカメラと魚眼レンズ
三脚など
三脚とパノラマ雲台
シャッターレリーズ
シャッターレリーズ

ざっと機材を紹介していますが、「なぜ一眼レフで360度パノラマ撮影ができるの?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

そこで、次は一眼レフでの360度パノラマ撮影の基礎的な知識について解説したいと思います。

一眼レフカメラでの360度パノラマ撮影方法

まずは、以下の概念図をみてください。

一眼レフでの360度パノラマ画像撮影イメージ
一眼レフカメラでのパノラマ撮影概念

1枚の360度画像を一眼レフで撮影するのには、なんと12回の撮影が必要なのです。その後、これらを1枚に合成(スティッチング)します。

多少なりともカメラに詳しい方であれば分かるかと思いますが、HDR撮影では、露出を変更する「ブラケット撮影」をするので、1方向で3枚の撮影を行います。それを90度ずつ角度を変えて4回撮影するので、3×4で合計12枚となるのです。
HDRでない場合はブラケット撮影をしませんので、1方向1枚の4枚のでも十分ですが、全方位の撮影をする時は、明るい部分と暗い部分が混在していることもあり、白トビや黒つぶれが起こらないように露出調整をシビアに行う必要があるのです。

綺麗な画像ならやっぱり一眼レフ!

調整を簡単にして画質の綺麗な撮影を行うなら、さらにブラケット撮影することがおすすめです!

ここまでよろしいでしょうか!?

今回の12枚の撮影方法は、あくまで基本的な撮影方法です。中には、もっと多くの枚数を撮影して合成するケースもあります。その点はお間違えなく!

「え~、基本なのに12枚も撮らなきゃいけないの~?」と文句を言っているあなた!カメラでもパノラマでもどんなジャンルでも、掘れば奥は深いんです!「千里の道も一歩から」!頑張りましょう!

まとめ

ここまで、360度パノラマ撮影方法について、全天球専用カメラと一眼レフカメラの2種類の違いについて解説してきました。わかりやすく表にまとめるとこうなります!

カメラの種類用途・目的撮影難易度写真合成画質
全天球専用カメラ
RICOH THETA
人の往来がある場所での撮影、撮影ポイントが多い場合簡単必要なし一眼レフと比較すると低画質
一眼レフカメラ
Canon EOS Kiss
モデルルーム・ショールームなど、
動きは少ないが質感が重視される場合
専門知識が必要スティッチングソフトで画像合成が必要高画質

この2種類のカメラを使って360度パノラマVR画像を生成する方法は、大まかに以下のような流れになります。

全天球専用カメラでの撮影の流れ

1. 撮影(ワンタッチ!)
2. PC、スマホに取り込み(カンタン!)
3. 必要があれば画像修正(なくてもOK!)

全天球型専用カメラのメリット

知識や技術がなくても手軽に撮影できる!

一眼レフカメラでの撮影の流れ

1. 4方向、計12枚の写真を撮影(根気よく頑張って!)
2. PCに取り込み(これはカンタン!)
3. 合成(これは専門的な技術が必要!)
4. 画像調整(これも技術がいるね!)

一眼レフカメラのメリット

手間はかかるし技術は必要だけど高品質なものが作れる!

以上のように、カメラは2種類といってもそれぞれ一長一短あり、目的やシーンで使い方が変わってくるということが言えると思います。
「専門的な知識や技術がない」という方でも、全天球専用カメラを使えば気軽に360度パノラマ撮影ができますし、逆にそういう方でも一眼レフを手にして、楽しく使っていれば徐々にできること増えてくるかもしれません。
大事なのは「楽しむこと」「諦めないこと」だと思います!

今回は、360度パノラマVRの撮影機材について、ちょっとだけ深堀りしてみました。
全天球専用カメラと一眼レフカメラの違い、目的や用途などについてお分かりいただけたかと思います!

次回予告

~実際に一眼レフカメラで360度パノラマ撮影してみる~

次回もお楽しみに!

VR先生!こと、ミヤザキでした!


筆者紹介
宮崎 裕明
株式会社エージェンテック / マーケティング部 エヴァンジェリスト

宮崎裕明

産業機器の開発20年を経て、開発のプロセス改善コンサルティングに従事。その後はスマートデバイスを活用したソリューションでお客様の課題解決支援に奔走し、VR元年から360度パノラマVRコンテンツ制作サービス立ち上げに参加する。
自身でも5,000枚以上
360度パノラマ写真を撮影してきた経験をもとにコンテンツの重要性の啓蒙活動を行い、その一環としてYouTube・本ブログにて「教えて!VR先生」を連載。
2024年度4月からは、AIをテーマにYouTube・本ブログにて「教えて!AI」連載中。
現在は、VRのプロフェッショナルとしての活動のほか、スマートデバイスのフィールド業務における活用方法など、さまざまな業界の支援へと活動の幅を広げている。

Smart360

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