今から始めるDX #010「ビデオ通話を活用したリモート業務DXを考える!③遠隔サポート」


こんにちは!株式会社エージェンテック・エヴァンジェリストのミヤザキです。

これまで「ビデオ通話を活用したリモート業務DXを考える!」シリーズとして、接客業やサービス業においてビデオ通話ツールを活用した「オンライン接客」、「すぐに誰でも簡単に」ビデオ通話を実現する「WebRTC技術」についてお伝えしてきました。

今から始めるDX #006「ビデオ通話を活用したリモート業務DXを考える!①オンライン接客」
株式会社エージェンテックのエヴァンジェリスト、ミヤザキによるDXについての解説です。今回から、「ビデオ通話」に焦点を当て、そこから考えられるビジネスのDX化を解説していきます。第1回は、コロナ禍以降注目を集めている「オンライン接客」についてです。
今から始めるDX #009「ビデオ通話を活用したリモート業務DXを考える!②WebRTC」
株式会社エージェンテックのエヴァンジェリスト、ミヤザキによるDXについての解説です。今回は「すぐに誰でも簡単に接続できるビデオ通話」を可能にする技術「WebRTC」についてのお話をしています。

今回は、日本のものづくりを支える製造業にスポットを当てて、製造現場が抱えている課題について考察してみたいと思います。
そして、現場の課題解決のひとつの方法として、ビデオ通話ツールを活用した「遠隔サポート」についてご紹介します。

製造現場の抱える課題とは?

現在、製造の現場にはどういった課題があるのでしょうか。

深刻な人手不足への対応

日本の製造業の現場では、少子高齢化による慢性的な人手不足のため、後継者育成や技術伝承などが大きな課題となっています。
各企業は、工場で働く若手の人材確保や指導・育成技術標準化などへの対応が待ったなしの状況に置かれています。
人材が不足する環境では、少数のエンジニア・ベテラン職人が、各地の工場を巡回しながら実地指導をするようなケースも少なくないようです。

製造拠点のグローバル化

海外工場イメージ

一方では、市場のグローバル化や製造コストダウンといった流れから、日本企業も労働コストの安い海外に自社工場を建設したり、現地工場と提携するなど、海外に製造拠点を移すようになりました。

一般的に、現地工員は労働コストが安い代わりに技術レベルが一定ではなく、日本人のように品質意識も高くないため、技術指導や品質管理など「日本基準」での手厚いサポートが必要となります。

遠隔サポートの重要性

これまでは、海外拠点への技術指導のために日本からエンジニアが長期出張することも珍しくありませんでしたが、近年のコロナ禍の影響で海外出張が制限されるなど、遠隔サポートの重要性がますます高まっています
もちろん、出張にかかる時間や経費を削減したいという経営側のニーズもあると思います。

これからの日本企業にとって、国内・海外拠点を問わず遠隔地への技術指導や作業支援をスムーズに行える遠隔サポートの仕組み作りは急務であるといえます。

アナログなやりとりをカイゼン

これまでは、製造現場における情報のやりとりは、電話やFAX、図面などといったアナログな手段が主流であり、現在でもそれほどデジタル化が進んでいないと言われています。

電話やFAXでは伝わらない!

特に、遠隔地とのやりとりにおいては、お互いの顔が見えないため意思疎通の点で、下記のような課題がありました。

「現地がどうなっているのか、なかなか把握できない」

「口頭の指示が伝わらすに、もどかしい思いをしています」

「コピーした図面では、どの箇所を指しているのか分からない」

「相手とは知識レベルに差があるので、どう教えればいいんだろう…」

このように、音声や文字だけのやりとりでは相手に上手く伝わらず、ただ時間だけが過ぎていく…といった経験をされた方も多いのではないでしょうか?
従来のアナログなやり方では、質の高いサポートを望むことは困難だといえるでしょう。

映像で遠隔サポートをDX

皆さまもご存じのように、映像(動画)を使えば、短い時間で多くの情報をビジュアルで直感的に伝えることができます。
近年、さまざまな商品・サービスで動画マニュアルが普及しているのもそのためです。

製造現場においても、お互いが映像をリアルタイムで共有することができれば、迅速・正確な質の高いサポートを行うことが可能になります。

映像は言語のカベも超える

映像なら、言葉が分からなくても分かりやすく伝えることができるので、海外拠点とのやりとりで問題となる言語のカベを取り払い、ボーダーレスに展開することが容易になります。

近年は、国内工場にも外国人の工員が増えていますので、製造現場における映像の有効性は高まっていると言えます。

スマートグラスはもう不要?

映像による遠隔サポートといえば、ウェアラブルデバイス(一般的にはスマートグラス)を思い浮かべる方も多いかと思います。実際に、多くの製造現場で遠隔サポート用としてスマートグラスが使われています
このスマートグラスについて、少し考えてみたいと思います。

スマートグラスの特長

スマートグラスは、メガネ型のデバイスでレンズ部分が小型モニターになっており、そこに映像を投影する仕組みになっています。そのため、グラスを掛けたままハンズフリーで映像を閲覧できるので両手を使って作業を行うことができます。

スマートグラスはここが問題!

このような特性を持ったスマートグラスは、作業をしながら映像を見てサポートを受けられるため、製造現場には適していると考えられています。

しかし、現場の声はどうでしょうか…

「スマートグラスは画面が小さいので、図面などが見づらい」

「現場ではモバイルWi-fiなので、ネット接続に手間取ってしまう」

「スマートグラスを装着していると注意力が散漫になって危険です」

「バッテリーが持たないので長時間の作業では使えない…」

「スマートグラスからのカメラ映像は、ブレてしまい見えにくい」

このように、実際にスマートグラスを利用している現場からは、意外にも使い勝手に関する不満の声も聞かれます。 また、スマートグラスは安価なデバイスではありませんので、新規に導入する場合には、慎重に機材の選定を行いつつ、導入にかかる予算の確保をする必要があります。

スマホを活用して遠隔サポートDX

それでは、スマートグラスではないデバイスを使ってみるのはどうでしょうか。今や誰でも持っているスマートフォンの利用です。

スマホなら簡単・手軽にDX化

現在では、通信環境やデバイスの進化により、スマホのビデオ通話が急速に一般化しました。
さらに、ビデオ通話アプリなどを使えば、通話料 を気にすることなく海外拠点とのやりとりを行うことができます。 

スマホとアプリを組み合わせて上手に使いこなせば、簡単に遠隔サポートのDX化を実現することができる時代になりました。

別途、Wi-fi通信料やパケット通信料がかかります

最新ツールで製造現場をタスケル!

最後に、遠隔サポートを効率的に進めることができる最新の遠隔サポートツールについてご紹介します。

LiveTaskyell バナー

現場をタスケル4つの特長

遠隔サポートに最適化されたビデオ通話ツールのライブタスケルは、スマホを活用して製造現場とのやりとりをスムーズにし、現場を“タスケル”ツールです。
一般的なビデオ会議ツールやSNSツールなどとは異なり、映像による遠隔サポートを迅速・正確に行えるように考慮された機能・特長を備えています。

  • 特長1:アプリ不要ですぐにサポートを開始
  • 特長2:サポートをする側・される側の双方向から接続可能
  • 特長3:映像・キャプチャ・ペンなど豊富なビジュアル表示
  • 特長4:多言語対応で海外拠点とのやりとりにも使える

ライブタスケルは、アプリのインストールや会議ルーム作成などの事前準備は一切不要
URLをメール・SMSで送信して、ワンタップでビデオ通話が始められるので、現場で困った時にその場ですぐにサポートを受けることができます。

工員は、スマホの画面を見ながらビジュアルによる的確な指示を仰ぐことができます。 使い慣れたスマホがそのまま使えるので、ITツールが苦手な高齢の方でも安心です。

まとめ

今回は、製造現場における課題を解決して生産性を向上させるひとつの方法として、映像を使った「遠隔サポート」について考察でした。
これまでの電話やFAXなどによるアナログなやりとりをビデオ通話ツールでDX化することで、業務カイゼンが期待できる2つの活用シーンをご紹介しました。

  • 製造現場の人材育成、技術伝承を効率的に行い人手不足へ対応
  • 海外拠点への技術支援、品質管理をスムーズに実施

この他にもビデオ通話ツールを活用して、現場とのコミュニケーションをスムーズにカイゼンできる業務もあるかと思います。
今後もさまざまな業界におけるDX化の取り組みについてご紹介していきますので、お楽しみに!


筆者紹介
宮崎 裕明
株式会社エージェンテック / マーケティング部 エヴァンジェリスト

宮崎裕明

産業機器の開発20年を経て、開発のプロセス改善コンサルティングに従事。その後はスマートデバイスを活用したソリューションでお客様の課題解決支援に奔走し、VR元年から360度パノラマVRコンテンツ制作サービス立ち上げに参加する。
自身でも5,000枚以上
360度パノラマ写真を撮影してきた経験をもとにコンテンツの重要性の啓蒙活動を行い、その一環としてYouTube・本ブログにて「教えて!VR先生」を連載。
2024年度4月からは、AIをテーマにYouTube・本ブログにて「教えて!AI」連載中。
現在は、VRのプロフェッショナルとしての活動のほか、スマートデバイスのフィールド業務における活用方法など、さまざまな業界の支援へと活動の幅を広げている。

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